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消防庁舎移転問題

~場所ありきの計画に不安拭えず~

 小山消防署の移転計画が広報おやま1月号で紹介されていました。

 小山消防署の移転問題は2~3年前から用地選定の件で、良くないうわさが飛び交っていました某有力者等が絡んで棚頭のバイパス沿いの土地に移転するという話でしたが、広報にはうわさ通りの場所が予定地として図示されています。

 

 消防署は町民の生命・財産を守る最も重要な施設です。ですから最も必要としている地域はどこか、が第一に考えなければならないのですが、役場は場所を先に決め後付けで選定理由を述べているように見えます

 須走、北郷、足柄、明倫、成美5地区の内、須走は分遣所があるので問題はありません。残った4地区の状況を考えると、道路状況、住宅密集度、高齢化率などからして、消防署の必要度は、成美・明倫が高いと考えられるのではないでしょうか

 ですから消防署の移転を考える際には、成美・明倫地区へのアプローチが最も重視されるべき課題だと思います。

 

 広報紙では「小山地区などへの出動所要時間の影響も少ないと想定されます。」としていますが、図上で、今までは生土まで何分、これからは何分と簡単に計算できるのですから「想定されます」では説明不足で不安をあおります。危機管理局も、小山地区住民への説明ができないのでしょう。

 一般的には、複数の候補地があり、候補地ごとに5分到達エリアを作成して問題の有無を検証するとか、立地先の災害危険度とか、確保できる土地の面積とか出動時の接道の安全性などをプロジェクトチームで比較検証して優先順位をつけるというのが必要な作業でしょう

意味不明な選定理由

 理解できないのは「湯船原の工業団地や新東名高速道路の小山PA、モータースポーツビレッジなどにも近く、高速道路を使った近隣との連携など、次世代の消防署にふさわしい役割が期待できます。」の記述です。

 次世代の消防署にふさわしい役割、とは何でしょう。消防署の役割は原始的でシンプルです。救急活動の機材が近代化すること当然ありますが、消防署の役割は、救助が求められる現地に早く到着し、消火や救命活動を速やかに始めて地域住民の生命財産を守ることです

 近くに工業団地や新東名高速道路、モータービレッジがあることが、消防署場所選定のアドバンテージになぜなるのでしょうこれらの建物は消防法で自分の力で防火体制を整えることが決まっていますし、救急法などの研修も行うはずです。高齢化率が高く道路整備が遅れた住宅地周辺への備えこそが町民の期待なのではありませんか

 抽象的な修飾語を並べ立てるのは、妥当な移転先選定理由がないことの裏返しに感じてしまいます。

町議会へ期待する

 町議会だより2月号で「町民に説明せず、拙速に用地取得をしようとするのは、いったい誰のための行政なのか」という意見が出されていました

 

 小山町の過去10年間公共事業を顧みると、制度設計の杜撰さから莫大な税金の無駄遣いが見られます消防署は町民の生命財産の保護という行政の最も重要な施設です

町議会では、主権者は町民だという原点に戻って議論をしてもらいたいものです

消防庁舎移転議会反対意見.png
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